みんなで祝ってもらうんだよ！で、学園にお兄さんからカードとちょっとしたプレゼントが届くのにおめでとうの言葉が信じられなくて、でも本当は本心で言っててほしくて複雑になった時に、
みんなからのおめでとー！でほっとしたりするようなレンがすきです。笑。
音也がすっごくうれしそうに目を細めておめでとうっていうから、
その表情がうれしくて、祝ってくれるイッキのほうがうれしそうだねって言うかんじ。
女の子からはバレンタイン兼プレゼントでいっぱい貰ってそうですね。
そんなふうにたくさんの人が祝福してるよってことが、
嬉しいんだよ。もちろん俺も。っていう音也。あれ？これは音レン？レン音？？いや兄弟友達レン&音萌です。
ああでも本当におめでとう！
バレンタインってあともうちょっとで卒業がせまり、誰かを好きな人には試練の日かもしれないですね。
ここで我慢しないと！っていう。
あとは音也の中では女の子の行事！っていうイメージで用意してなくて好きな人にあげるもの！っていうトキヤさんは用意してて
「えっくれるの？ごごごめん俺なんにも用意してない！」
「いいですよわかってましたあなたに期待した私が馬鹿でした」
「ごめんってば、そうだココア！ココアいれるよ」
「甘いものなんてごめんです」
「…チョコだって甘いじゃん」
こんなトキ音もすきです。
・・・着地しなかったバレンタイン用の置いておきます。
付き合ってるんだけど、渡すときにどきどきしちゃう音也。
＊
「ただいまー」
「おかえりなさい、ってなんですかそれ」
やっぱりこういう挨拶っていいよなぁって俺が和むより早く、トキヤが指さしたのは通学用かばんとは別に持っている紙袋だった。中身は可愛く包装されたチョコレート。今日は2月14日、いわゆるバレンタインデーというやつだ。
「チョコ！いっぱいもらっちゃった！Bクラスの子とかもね、くれて」
「ここがどこでどういう規則があるか覚えていますか？」
「だから全部義理チョコだって。渡してくれた子もそう言ってたし」
正直、これ本命です、なんて場面を見られたら即退学だろう。
「信じられません」
「トキヤは？もらわなかったの？」
「…断りました」
「トキヤひどっ」
本命はともかくとして、義理くらいもらってあげたらいいのに。だってそこに込められている気持ちは優しいものだから。誰かにあげるはずだったプレゼントを持ったまま部屋に帰るのはきっと寂しい。
荷物をベッドの上に放って読書をしていたらしいトキヤに近づく。椅子に座ったトキヤを後ろから抱きしめるとなんかサイズが、すごく丁度良くて落ち着くんだ。首筋に鼻をよせるとトキヤのにおいがする。
「冷蔵庫見た？」
「いえ」
「中に、コンビニの袋が入ってるんだけど」
「またジュースでも買いましたか。あまり糖分の多いものばかり飲んでいると太りますよ」
「うん、だから、トキヤ気にするからすごく迷ったんだけど、その中身チョコレートなんだ」
「チョコ」
「…バレンタインの」
女の子がいっぱいの特設会場とかではないけど、カロリーを気にするトキヤのために甘くなければ砂糖も少ないだろうって単純な考えでビターチョコを買ってばれないように袋に入れておいた。
俺は時々中身を取り出さずそのまま入れてしまうから（もちろんトキヤが気づくと怒られる）カモフラージュになるだろうって。
腕に力を込めて、振り返ろうとするトキヤを制止する。落ち着くのもくっつきたかったのもあるけど一番の理由はこんなこと言って赤くなる俺を見られたくないからだ。女の子みたいにチョコレート用意してお前の反応が気になっておかしいよね。
「トキヤのことが好きです。俺の気持ちとチョコ、うけとってくれる？」
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